日時:2023年3月4日(土)13:30~15:30
講師:徳丸 剛久先生(岐阜大学医学部附属病院:乳腺外科 特任講師)
参加:医師1名、管理者1名、会員8名
事前に相談内容は徳丸先生にお渡しして、司会者が質問を読み上げた後、
徳丸先生がスライドを事前に用意し解答。
参加者がそれに対してさらに質問を重ねるという流れで、進行しました。
スライドはおもに「 乳がん診療ガイドライン2023」から引用。
7名の方の事前相談がありましたが、そのひとつを紹介します。
Q:遺伝子検査とゲノム検査の違い。また、保険適応でいくらかかりますか?
A:一部のがんでは、1つまたは少数の遺伝子を調べる「遺伝子検査」(HBOC検査など)を行い、
検査結果をもとに薬を選ぶ治療が、すでに標準標準治療として行われている。
「がんゲノム医療」として、多数の遺伝子を同時に調べる「がん遺伝子パネル検査」
(NCCオンコパネル、がんゲノムプロファイル)は、その一部が保険診療として、
標準治療がないまたは終了した(終了が見込まれる)などの条件を満たす場合に行われている。
「HBOC検査」の費用は3割負担の場合6万600円
「がん遺伝子パネル検査」の費用は3割負担の場合16万8千円
※高額療養費制度の対象となる場合がある。
その他の質問:
乳房切除後症候群、乳がん薬物療法の心臓への影響、腋窩リンパ節郭清術、
出産間近の姪(母親と叔母が乳がん)の乳がん検診時期、蜂窩織炎、乳がん再発転移の治療について、等
【参加者からの感想】
●他の方の悩みが自分にも当てはまり参考になりました。有意義な時間が過ごせました。
●何回聞いてもゲノム医療や遺伝子が理解できずにいたので、
先生の話を聞いて理解でき胸のつっかえがとれました。
●病院の外来担当医師には時間が無かったり、今更こんな事を聞いていいのかと遠慮してしまいます。
今回、相談して良かったし、今後も相談会の必要性を感じました。
●相談会の次の日に出産した姪の乳がん検診は、いつ頃受けられるか?という難しい質問に、
先生は本当に誠実に考えて答えて下さり嬉しく思いました。優しい語り口で質問しやすく、
今後もあけぼの岐阜の相談にのって欲しいです。
●入院となりベッドからの参加でした。先生に検査結果を見てもらい判断を頂けるという、
まさにセカンドオピニオンの回答をいただくことができました。
痛み止めも驚くほどの種類があることがわかり、安心しました。これからも、新しい薬や治療法が出てきます。
それを知り選択し安心するためにも、今回のような勉強会の重要性を感じました。
●蜂窩織炎についてガイドラインなどに書かれている事だけでなく、先生のご経験やお考えなども含めて
丁寧にお答えいただいたので、ずっと疑問に思っていた事がスッと解決しました。
●先生やみなさんのお話を聞いて、右乳癌全摘、腋窩リンパ節郭清の手術を頑張ろうと思えるようになりました。
その後起きるだろうと思われるリンパ浮腫のことも、詳しく説明して頂いてわかりやすかったです。
以上、内容報告でした。